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読書日記40

ウルリケ・ヘルマン『スミス・マルクス・ケインズ:よみがえる危機への処方箋』みすず書房 (2020)

つづきを読み進めた。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/04/03/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%9838/

「社会貢献とは何か」という問いにハッキリ答えられない自分に腹が立った。

例えば、1000万人から100円を合法的に巻き上げるようなビジネスモデルが存在したとして、個人としては億万長者になり豊かになるが、それが国を発展させ得る生産的な営利行為であるかどうかは疑わしい。そして、そういう類いのビジネスは数多くあると僕は見ている。

合法的であることと、国の発展に繋がることはイコールにはならないというのが僕の仮説である。ただし、一定の効果はあると考える。

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今日はケインズの生い立ちから読み進める。

知らなかったことがいろいろあった。

とりあえず勉強家で、優秀であったことは置いておいて、ケインズは時代に影響を受けていたと感じる。

まず哲学者ラッセルが現役であったことは大きい。実際にコンタクトをとっていた。

ラッセルはケインズの書いた博士論文『確率論』を評価しつつも、論理性を心理学的方向に傾けず、厳密に定義付けたほうが良いと助言したりしている。

ラッセルやホワイトヘッドの存在は大きかったかもしれない。

ケインズがどういう経緯で経済学に関心が傾いたのかまでは詳しく書かれていなかった。

第一次世界大戦においても、敗戦国ドイツに対する賠償問題に憤慨し、のちに『平和の経済的帰結』という本で告発している。

ここまで読んで、僕はホロコーストに導いたのはドイツだけではなく、戦勝国にも原因があっただろうと感じた。

この本を読みたいと思った。

本は、読むことであらゆる領域に踏み込みながら、「横断的に学べる」ことが大きいと僕は思った。

これが、僕が教科書で学ぶくだらなさを感じることに繋がるのである。

つづく

公開日2022-01-17

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