カフェで読んだり、電車に揺られ、本を落としそうになりながらもなんとか読み終えた。
ざっくり要約すれば、心がタバコで黒くなった肺のように汚れきったおじいさんが、幽霊との出会いを経て、過去の物語に触れることで元の自分を取り戻していく、というストーリーであった。
読み終えたとき、僕は思った。
心の貧しさとは、想像力と創造力の欠如ではないか、ということを。
前の記事にも触れたように、やはり全ては認識である、ということがなんとなく真理に近いのではと思いつつある。
認知行動療法もその性質を持つ。
認知を改善することで生活を変えることができる。
解説に、翻訳した村岡さんが「毎年クリスマスが来ると読む。」と書いてあった。
僕も少しわかる気がする。
こういう小説は数年に一度読むと心が回復するかもしれない。
つづく
公開日2021/12/28