つづきを読み進めた。
ヘーゲル⇒マルクス⇒ニーチェの順番で進む。
この3人は哲学史のなかでも大きなウエイトを占めると思われる。
わずか1000文字弱の記事にはまとめらるものではないものの、とりあえずざっくりまとめたい。
ヘーゲルは個人を「主体」という言葉に置き換える。
自由を意志するものであり、労働を通して財産を所有する。
その財産が侵害されれば、それは犯罪となる。
ヘーゲルは独自の考えを持つ。
犯罪者が罰せられることは善いことだとし、それは主観的な意志⇒自由な意志へ矯正するものであるとする。
その「主観的な意志」が逆説的に正義を規定する。
共同体は幸福を追求するものである。
個々それぞれの欲求を「特殊な欲求」と位置付け、国家は正義と特殊の欲求を結び付け、権利と義務の実現を目指すものとする。
それに対しマルクスは、ブルジョワ階級を破壊することが正義とする。
一度崩してから労働組合を新たに組織し、そこで分配の方式を決める。
その追求が正義というものである。
ニーチェは『道徳の系譜学』において、正義を道徳の系譜から説明する。
「義務」「良心」「負い目」といった道徳心は、債務の法律の世界から生まれたと見る。
その後血みどろの戦いが起こることになるが、それによって「約束を守る人間」が生まれたと考える。
かくして、責任を負う道徳的な主体が国家を形成する。
共同体とその構成員は、債権者と債務者のような関係だと説明する。
共同体から守られるには、共同体の法を守ることである。
さらに、キリスト、ユダヤ、神話、そしてルサンチマンを結び付け「二重の正義」の概念を提唱。(こちらは長くなるので割愛)
次はベンヤミン、ハイエク、ロールズとつづく
つづく
公開日2022-01-25