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読書日記115

      プラトン『ソクラテスの弁明/クリトン』岩波文庫 (1964)

   

プラトン『ソクラテスの弁明/クリトン』岩波文庫を読む。

ソクラテスの論述の仕方は非常に参考になる。

臨床心理学では応用されていて、「ソクラテス問答法」というものもある。

   

相手の主張に則した例を引っ張り出して、その例が偽であることを導く。

そして、その例が偽であるということによって相手の主張も偽であるということを証明してみせる。

高校数学Aに出てくる命題の法則をうまく、巧みに実例に当てはめて矛盾を導く。

数学的に否定できないので、ソクラテスは単なる詭弁ではないことが分かる。

   

驚くべきことは、語彙力ばかりではなく、対話における反射神経の早さや高度な即興性である。

辞書で調べなければ分からない、難しい言葉が出てくるので、これは精読したほうがいいと僕は判断した。

明日以降、ゆっくり読んでいきたい。

つづく

公開日2022-02-09

 

補足:ソクラテスは書物をひとつも残さなかった人物であり、記述はすべてプラトンによるものとされている。

そのため、実際にソクラテスがすぐに質問に対して機敏に返していたのかは定かではない。

しかし仮に本当であれば、自分で考え自分の言葉で伝える力の大切さについて本書から学びとれるように思う。

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