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幸田真音『ナナフシ』読了

読書ブログという形をとりながら、私自身の思索と読書体験を交差させてみたいと思います。
        幸田真音『ナナフシ』文春文庫 (2018)

  

つづきを読み終えた。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/04/18/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98166/

  

変化の激しい癌と変化の激しい金融業界は似ている。

これ以上利益が見通せない場合は損切りし、諦める勇気を持たなければならない。

それと同じで、癌治療も効果がないと判断できそる場合はその治療法を諦める勇気と決断が必要とされる。

勝手な憶測を働かせてしまったが、癌と金融は、この小説の文脈においては置き換えができそうなほど類似している。

小説を書く前に、こういうことを考えていたのではないかと感じた。

  

他人事ではない。

僕もいつかは癌に罹る。

そんな時にどういう心構えでいれば良いのかは、もしかしたら金融の最前線で戦い抜いている人物が教えてくれるのかもしれない。

  

アナロジーというものはかくも強力な力を持っているな、と感じたお昼の読書体験であった。

つづく

公開日

2022/3/31

次の記事でもまた、読書ブログならではの読後の余韻を記していければ幸いです。

平成生まれです。障がい者福祉関係で仕事をしながら読書を毎日しています。コメントやお問い合わせなど、お気軽にどうぞ。

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