読書日記172
本を読むこと、そして書き残すこと――それを読書ブログとして続けているのが「読書梟」です。

『批評について』のつづきも読み進める。
僕はヴァレリーの「美的無限」という概念が印象に残った。
例えば、食欲や睡眠欲は充足されるとともに消失するものである。
ところが、ある感性領域においては充足が反対に欲望を蘇らせる。
なかなか抽象的で難しい。
例えば人は「インスピレーションがわく」といった表現をする。
これに近いのではないのだろうか。
創造力を掻き立てるもの、知的好奇心を掻き立てるもの。
子供はエネルギーに満ち溢れている。
何事にも関心を示し、無限とも思えるほどの活力を感じさせる。
大人になると往々にして関心は薄れていくものである。
この「美的無限」とはある意味、このエネルギーのことを指すのではないだろうか。
大人になっても突然何かに大きな可能性を感じ、そこへ突き進む人がなかにはいる。
ヴァレリーの芸術論はまだまだなぞった程度ではあるが、掴めそうで何か掴めない、そんなお昼の読書体験であった。
つづく
公開日2022-03-13
この記事もまた、読書梟の読書ブログの一ページとして積み重なっていきます。
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