野崎六助『異端論争の彼方へ 埴谷雄高・花田清輝・吉本隆明』インパクト出版会(2013年)と埴谷雄高『死霊』を読む。
「マルクス主義という神は死んだ」
ソ連の崩壊が社会主義の敗北の象徴として多く語られている。
しかしそんな時代に生まれた次世代の僕は思う。
マルクス、マルクス、マルクス。
僕が手にとる本はどういう訳か、マルクスのことばかり語られている。
もういい加減マルクスのことはいい。参った。
僕は埴谷雄高という人物の思想体系について学びたいのだ。
逆説的にマルクスは勝っていないだろうか。
こんなにもあらゆる書物に出てくる人物はマルクスくらいではないだろうか。
書物は精神なのだからマルクスは当然死んでいない。
100年経ってもおそらく死なない。
人々はマルクスに勝利宣言しなければ気が済まないのだ。
と思ってしまうお昼の読書。
つづく
公開日2022-03-17
【2024年現在の追記・補足】
人間、不思議なもので、今はマルクスに関心が移っている。
クメール・ルージュ、毛沢東による悲惨な歴史の基礎は学んだ。
それでも以下の本が自身の社会主義への考え方を変えた。
しばらくは資本主義を疑うという、常識外れの思考を続けていきたいと考えている。