■株式会社光文社
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日記
妹尾武治『未来は決まっており、自分の意志など存在しない 心理学的決定論』光文社新書(2021年)を読む。
心理学を学んだ人にとってリベット実験は有名だ。
意志が形成される前に脳が先に働いていたことが示された。
また、この根拠をさらに強化するものとして「トレンズ・イン・コグニティブ・サイエンシーズ」に掲載されたカードの実験がある。(この記事では割愛)
自由意志がない、ということはつまり、全ては機械的に運動することを意味する。
それはのちに物理学が示す可能性はあるとしても、疑問は残る。
何故生物は生まれたのか。
生物はいかにして生まれるのか。
あらゆる物資を実験室に用意しても、現代の科学力をもってしても生物を生み出すことはできない。
理論上は可能かどうか。
そこが気になるところである。
意志と物資。
生命と物資。
この境界線がはっきりしなければ自由意志問題は解決し得ないと個人的には感じる。
つづく
公開日2022-04-06
【2024年現在の追記・補足】
本書を読んで二年経ったが、自由意志がないとみなす考えはあまり生産的だとは思えない。小室直樹的にはそれは社会科学を否定するからである。