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日記
隅田貫『ドイツではそんなに働かない』角川新書(2021年)を読む。
今度は日本全体の長時間労働について考えてみた。
ドイツと日本は境遇や物理的条件、地理的条件など共通する点が多い。
第二次世界対戦に大敗したこと、人口が同じくらいであること、国土が同じくらいであること、GDPは日本が3位、ドイツが4位と書いてある。
しかしながら、1人あたりのGDPや生産性はドイツのほうが高い。
労働時間が日本よりも少ないにもかかわらず、1人あたりのGDPはドイツの方が高い。
単純ではないにせよ、日本はドイツから学ぶべきことはあるのではないだろうか。
例えば、ドイツの電車は遅延が当たり前だという。
駅のアナウンスも静かで、日本に来ると気疲れすると著者は言う。
個人的には、外国語学部に在籍していたときに、日本には看板やポスターが街に溢れていてクレイジーだと言っている外国人がいたことを覚えている。
そんな日本の長所は「親切」で、短所は「おせっかい」なのだろう。
この国民性と生産性がどういう関係にあるのだろうか。
なかなか見えてこないが、「お先に失礼いたします」と言い辛く、帰りづらい経験をした人が少なくないのではないだろうか。
この「圧力」と生産性は無関係ではないようにみえる。
たとえば、『ブルシット・ジョブの謎』では、相手にご機嫌をとらせる為だけの無駄な仕事について書かれていた。こういう文化が生産性を下げる気がしてくるのである。
つづく
公開日2022-04-10