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読書日記284

酒井敏『京大的アホがなぜ必要か:カオスな世界の生存戦略』集英社新書 (2019)

 

■株式会社集英社

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日記

酒井敏『京大的アホがなぜ必要か』のつづきを読む。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/04/30/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98283/

  

前回の記事で、独立行政法人化に伴い日本の論文数が減ったと書いてしまったが、正確には「世界シェア」の論文数が減ったということであった。ひとつ訂正したい。

著者によれば、競争の原理が働くことによって「無駄な研究」が追いやられ、結果的に日本の競争力は落ちているのではないか、という見解である。

  

また、バブル崩壊前の社会現象に関しても触れられ、企業が無駄な投資を気にし始め、結果的に皆おなじような「不動産」投資に手を出してしまったことからバブルが弾けたとみる。

要するに、競争の原理が働くと「選択と集中」が発生する。

カオス理論が示したような不確実性に対して、人間は不安にフタをしたくなる心理が働く。

それが「役に立つと思われる」行動の動機付けとなる。

  

しかしながら不確実性には抗えず、マクロ的には「選択と集中」の原理が働くというお話であった。

今、自己啓発や副業が隆盛しているが、これも大局的に見ればおなじだろうと察しがつく。

「オレは違う」

と思い込んで結局は皆おなじことをやっている。

これがシュールで面白い。

つづく

公開日2022-04-13

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