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日記
斉藤環/福山哲郎『フェイクの時代に隠されていることについて』のつづきを読む。
相模原殺傷事件や精神医療の問題について掘り下げられる。
日本の精神科病床数は世界一、というのはもはや常識。
これは「ライシャワー事件」をきっかけに、「収容主義」が加速したからだと斉藤氏は述べる。(障害者コロニー政策)
植松氏が100%悪い、というのは短絡的である。
日本は、悲惨な事件を発生させ得る「環境」を作ってしまっていたのである。
収容主義は「排外主義」でもある。
斉藤氏によれば、現代の統合失調症患者は昔と比べ軽症であり、入院させる必要はないという。
しかし、日本の精神科病院は9割が民間で占めているので、安易に廃止はできない。
そこで働いている人の職を奪うことになる。
私は、「ひきこもり」は本質的には問題ないと考える。
香山リカ氏の本を読むと、日本の労働問題について思うところはいろいろある。
ひきこもりが100%悪い訳ではないが、社会が100%悪い訳でもない。
この問題は様々な問題と連結しているようにみえる。
格差問題、承認欲求の問題、SNSの問題、新自由主義の問題、メリトクラシーetc.
しかし私には、いよいよこれらはドーナツのように円環構造を成していて、何かを解決すれば新たな問題が発生する、というように根本的な解決は不可能のようにもみえる。
つづく
公開日2022-04-21