■慶應義塾大学出版会株式会社
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日記
クリストフ・リュトゲ『「競争」は社会の役に立つのか:競争の倫理入門』のつづきを読む。
「日本の読者へのQ&A」を読む。
翻訳者が著者へインタビューをした。
何故哲学を学んだのか。
何故経済倫理を研究対象としたのか。
著者はラッセル『西洋哲学史』を買ってもらい読み込んでから哲学に目覚めた。
日本においても1万円弱と高価である。
また、著者が学生の頃にも反資本主義者が多くいたが、著者としては根拠に欠けることを察していた。
かくして、彼の好奇心は哲学と経済を横断する。
本書を吟味するにはカントやヒュームなどの哲学的知識や、ホッブズやルソー等の古典的政治思想の基礎知識が求められる。
これは端的に、難儀である。
本書を批評するには力が足りないことを痛感。
ただ、時代がイノベーションを求めていることには共感する。
最近は、個人的な立場としては「成長派」を支持しつつある。
理解できる範囲で、まず10冊ほど「脱成長派」の論理と「成長派」の論理を軽く網羅し、あとは自分の直感や政治的なことも判断材料として整理すると、「脱成長派」にはやや懐疑的になりつつある。
近年は「優しい暴力」という言葉が生まれている。
何事にも懐疑的である私は、SDGsは欧米中心主義であるという見方を捨てきれない。
いわゆる「第三世界」といわれる国々の開発を巡っては様々な問題があると思われる。
もうひとつの「優しい暴力」であるようにみえる。
そして先進国による政治的な思惑も払拭しきれない。
時間があるときにゆっくりと考えてみたい。
つづく
公開日2022-05-03