熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』のつづきを読む。
今日読んだ内容は、ホームレスの減少と福祉の関係や、宮台氏のサブカルチャーに関する話であった。
著者によれば、ホームレスの減少は福祉関係者の努力によるとされる。
東京というメガロポリスはどんどん清潔性になり今は「無臭」になった。
日本の「かわいい」はサブカルチャーを始めとし、今日ではジャニーズを筆頭に中性的な男性が好まれるようになった。
裏を返せば「かわいくない」人が忌み嫌われる時代でもあるようである。
印象的であったのは、時代が優しくもなっているという見方であった。
確かに監視カメラは大量にあり、自動車にもドライブレコーダーを搭載するような時代とはなっている。
しかし他方では犯罪件数は減少傾向にある。
著者は「自己主張しないで済む」時代でもあるという見方であった。
最近の若者はおとなしいというイメージは確かにある。
しかし裏を返せば、自己主張の必要のない優しい社会があるという説明もできる。
これもまた考えさせられた。
つづく
公開日2022-05-16