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日記
プラトン『法律 (下) 』のつづきを読む。
239項、九巻の終わりまで読み進めることができた。
前回のつづきをまとめていきたい。
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プラトンが主張した、裁判における細かい手続きに関しては、長くなる為割愛する。
ポイントは計画性の有無であった。計画性が無い場合、追放期間についてはある場合と比べ一年間短くするとした。
どういう場合において処刑されるか、どういう場合において追放処分となるかの区別に関しては、割愛する。
また、奴隷制のある時代が故に、現代の常識に当てはまらないことも少なからず見受けられた。
例えば、奴隷が自分自身への正当防衛で自由市民を殺害した場合に処刑されるべきであると主張されている点や、奴隷が正当防衛とは言えない場合に誰かを殺害した場合、殺害された近親者は奴隷を好きに扱って良いとプラトンは述べ、絶対に生かしてはならないとまで述べた。
プラトンはあらゆる殺害を生む原因とされる感情のなかで「貪欲」が最大のものであるとした。
また、第二に名誉欲、第三に嫉妬心であるとした。
このことに関してプラトンは、「公共の福利は国家を統合させるが、個人的な利益は国家を解体させる」と表現した。
次に死刑とまではいかない障害事件いついて語られた。
計画的な傷害事件に関しては死刑にすべきであるとプラトンは述べる。
夫婦間の計画的な傷害事件に関しては例外とし、処刑にまでは至らないとした。
また、20歳以上年上の人間には必ず敬意を示さなければならないとした。
それに関連するひとつの例として、暴行事件の現場に遭遇した場合、遭遇した人間が彼らより若い場合は被害者に加勢し、彼らより大きく年を上回る場合は引き離さなければならないことをプラトンは挙げた。
九巻の最後には、法律は人々に善き生き方を提示するものであり、無知な人間のためにつくられるものであるとプラトンは述べた。
以上で239項、九巻のまとめとしたい。
つづく
公開日2022-06-09