■株式会社人文書院
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日記
つづきを読み進めた。(新・読書日記44に収録)
ようやく第二章をすべて読み終えた。
一週間以上かかった気がしている。内容としては、動物実験の無益性に関する事実の羅列、その実態に関する羅列が大半であり、自分がいかに無知であったかを痛感した。
第二章の後半は、第三章につながる、医薬品と動物実験に関する話がメインであった。
まずメモを書き残しておく。いかに動物実験が無益で医学に貢献していないのかについて論争があったみたいで、そのことについて書かれている。
“(・・・)その広告は、「私たちのほとんどが七〇歳代まで生きられるのは主に動物を必要とする研究を通じてブレークスルー [ 突破 ] がなされたおかげだ」と述べた。そのような主張は間違いである。” P118
⇒動物実験がいかに役に立っているのかを訴えている広告に対して、反論するものが現れ、論争が起こった。
“この論争は決着がつき、そして医学的介入は集団の死亡率にはごくマージナルな結果しかなく、すでに死亡率が驚くほど減少したあとのごく遅い段階で主な役割を果たしたということが広く受け入れられている。” P118
“(・・・)彼らはポリオ [ ポリオウイルス感染症、急性灰白髄炎 ] を除きすべての場合において何らかの新しい形の医学的治療が導入される前に死亡率がすでに劇的に下がっていた(おそらく衛生と食事の改善ゆえに)ことを示した。” P118-119
19世紀は四〇歳代の男性の葬式に出席することはありふれた光景であったという。
たった一世紀半で寿命は約二倍に伸びた。これは医学の進歩だと普通は思われているが、そうではないということがこの本に書かれていた。
ヴィーガンには「動物実験ができないと医薬品が開発できない」との反論が往々にしてなされる。
ピーター・シンガーはこの問いへの応答を第三章以降で示す。
これは現代人にとって必読の書といえるほど、深い内容だと自分には思われた。