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読書日記555

    ポール・ブルーム『反共感論ー社会はいかに判断を誤るか』白揚社 (2018)

■株式会社白揚社

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日記

つづきを読み進めた。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/05/26/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98554/

  

共感能力と脳科学との接点について、いろいろとその複雑性を理解できた。

共感しやすい人としにくい人では脳の器質的な問題があるものの、共感能力が高いのか、低いのかを単に脳の機能によって説明することは難しい。

理由としては、共感できるかどうかは脳がどうのこうの以前に、知性に関わるからである。

共感できることと、共感しやすいことには断絶がある。

共感できるのは脳の器質というよりかは知性の問題に関わる。

本書によれば共感と道徳はお互いに強化することが書かれていたものの、共感能力の客観的な尺度を設定することの困難さについて言及されていた。

半ば自動的に、無意識的に感情が揺さぶられるものがあったとしても、それをどう受け止めるのかはその後理性が判断する。

また、受け入れるかどうかの際に動機や見栄などが関わってくる。

称賛されたいがゆえに道徳的な行動に勤しんでいたりする場合もあるだろう。

非常に難しく複雑な研究であるようにみえた。

果てしなさを痛感してしまった。

公開日2022-08-01

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