■株式会社晶文社
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日記
本書はタイトルの通り、政治はうまく機能していないことを訴えている。
文章が攻撃的であり、あまり気持ちよく読むことができないが、理性が環境の影響によってうまく働かないことが伝わってきた。
「正統性と効率性は両立しない」
このことに関して、
「みんなが納得して選んだ政策は効率が悪い=国民は「バカ」だからちゃんと機能する政策を決めることができない」
という皮肉の図式が浮かび上がる。
エリート=功利主義的
とも書かれていた。
効率性を究極的に推し進めれば中国のような「監視社会」になるかもしれない。
効率性と幸福度も両立しないように感じた。
ここまでくると、なにをもって「幸福」なのかということも考えるべきである。
「幸福」は曖昧なので、プラトンの「善」のほうが適切かもしれない。もしくはアリストテレスの最高善。
「大衆=非大衆」
この図式を壊すような概念、理論を構築できないものか、というふうにも感じた。
本書は哲学者や認知科学者などの理論や言説の引用が多用に用いられていて、正直なところ整理がつきにくい。
都合の良い発言や理論だけを引用している感も否めない。
しかしながら、ここはしっかりと自分の力で読解しないといけない。
明日、少しずつ整理してみたいと思う。
公開日2022/8/2