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読書日記605

     小林秀雄『批評家失格―新編初期論考集』新潮文庫(2020)

■株式会社新潮社

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メモ

セルヴァンテス「文学とは絵空事だ」

絵空事・・・物事を誇張したりうそを加えること

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日記

本書は文学、批評について小林秀雄による若かりし頃の論考となっている。

自然主義のゾラ、サンボリズム(象徴主義)のボードレールについて小林秀雄が語る。

しかし、1時間以上読み込んでもなかなか分からない。

ピンと来そうで来ない。

自分の力量不足に苛立つ。

勿論、分かることもあった。

作品を読まずに非難することは愚劣であり、まず作品を読んでからものを言え、という小林秀雄の姿勢だけは確認することができた。

敢えてこの記事に少々味付けをするならば、哲学的な問いかけである。

小林秀雄は「精神」という言葉をよく用いる印象があった。

人ではなく「精神」である。

「精神は文体をもたない」

このフレーズに哲学的な趣を感じた。

池田晶子氏も精神という言葉をよく用いる。

精神は文体ではなく、単語を結合させ意味を形成させる重力のような力学がある。

この不思議な感覚は本書を読んで少しだけ感じた。

公開日2022/8/15

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