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読書日記612

  小林秀雄『新装版 考えるヒント (3)』文春文庫(2013)

■株式会社文藝春秋

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日記

小林秀雄が書くことと、話すことについて語った。

小林秀雄が言うには、プラトンは書き言葉を重要とは考えていなかったとされる。

また、一般には哲学書はアリストテレスから書き言葉になったとされている。

小林秀雄がいうには、活字とは知性にうったえるものだという。

硬直しようとする精神に、活字が活力を与えるというのである。

散文は本来センセーショナルなものとは無縁ではあるが、センセーショナルなものは弱い頭脳を十分に惹きつける力があり、散文家はそこに誘惑されるが次第に映画によって淘汰されると書いた。

「考えるヒント」ということで、この章はいろいろな読み方ができるように思う。

・何故アリストテレスはプラトンのように対話形式にしなかったのか

・何故プラトンは書き言葉を回避したのか

・話言葉は書き言葉よりも知性に働きかける力が弱いのか

・何故人はセンセーショナルなものに惹きつけられやすいのか

公開日2022/8/17

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