■株式会社文藝春秋
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日記
積読のままであったミハイル・バフチン『ドストエフスキーの詩学』について語られたり、上野千鶴子氏、小熊英二氏、鶴見俊輔氏、大澤真幸氏、鹿島茂氏、、、、など数えきれないほど多くのことが語られる。
本書はブックガイドとしても読める。
気になった本は古本屋か書店で買い求め、かくして次々に本が連鎖していく。
この営みが非常に楽しい。
ブログは育てるものだ、と誰かが行っていたが、読書という行為も育てるものだと感じる。
読書という行為が始まったその瞬間に頭のなかに「読書空間」なるものが生まれ、次々と新しい本が置かれていく。
・・・
前から感じていたように、大澤真幸氏の本は抽象的過ぎて読みにくい。
著者がそのことを本書で指摘していた。敢えてやっているのではないか、と。
また、著者とは別の人がそのことを批判し、不満が解消された、と書いてあった。
難しい翻訳書ならまだしも、出版するような本を、日本人が日本語を敢えて複雑にする意味は無い。
自分は難しいことを考えることができる、というアピールに他ならない。
それが見事に失敗すると、代償は大きい。
分かりやすさは罠でもあるが、分かりにくさも同様に罠である。
ということを著者が教えてくれたような気がした。
つづく
公開日2022/8/29