■株式会社新潮社
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感想
これは思想書に近い。
軽い気持ちで読み通すと最後は吐き気が残るかもしれない。
それくらいのエネルギーを秘めている。
世の中は「衝撃作」と表現しているが、これは個人的に思想書である。
どう読むかは個人の自由である。
ただ、これはただのエンタメではないと感じた。
・・・
本書は日本の社会構造、常識、習慣といった概念を『工場』に倒置させている。
決してその工場の「部品」にはならない、という態度は始終一貫している。
では、何故ここまでして社会を拒否するのだろうか。
本書はタブーに踏み込む本である。
最後まで読むことで、何故村田氏が「クレイジー」と呼ばれているのか理解することはできた。
ただ、どちらが本当にクレイジーなのか。
その問題提起を行っているようにも思えた。
テーマは多岐にわたっている。
倒錯、搾取、精神、資本主義、、etc.
社会の在り方になんらかの問題意識を持っている人は必ず本書のどこかで共鳴するはずである。
ただ、その表現方法はやや過激であり注意が必要である。
軽い気持ちで読むと痛い目にあうかもしれない。
著者は狙っているのか分からないが、社会の在り方、人間が、精神が試されていると個人的には思われる。
(このような内容を普段通り、淡々と書いてるのであればそれこそ「衝撃」である。)
公開日2022/9/30