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荒木優太『これからのエリック・ホッファーのために』読了

  荒木優太『これからのエリック・ホッファーのために』東京書籍(2016)

■東京書籍株式会社

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つづきをよみおえた。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/06/09/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98715/

  

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感想

後半は在野研究者のなかでも特に有名な(大型書店にいけば彼らの本が大抵置かれているという意味で)、南方熊楠、小室直樹などの紹介がなされた。

また、『種の起源』で有名なチャールズ・ダーウィンも在野研究者であったことを本書を通じて初めて知る。

今ふりかえると、独学で道を切り開いた人、働きながら書を世に残した人は少なくない。

前者はファラデーやニュートン、後者はスピノザにあたる。

・・・

今日、人文系のスターといえば宮台真司氏や大澤真幸氏の名があがってくると思われる。

本書を通じて、彼らが小室直樹のゼミ出身者であったことを初めて知る。

小室直樹という人物は、現代日本における人文知の生産者を多く輩出している。

そんなに意味においても、後半の評伝は特に読む意義があるように思う。

・・・

また、小室直樹が元祖ポスドクという位置付けであることも言及されていた。

論文を50本書いたところで「権威」が承認しなければどんな天才でも弾かれてしまう。

・・・

正統な道もあれば異端の道も用意されている。

バイアスに囚われることなくもっと自由に生きろ、そんなメッセージであるように感じた。

本書は2013年から開始された荒木氏のブログの記事を書籍化したものであると書かれていた。

その意欲、情熱に敬服する。

公開日2022/10/7

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