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日記
相対主義と絶対主義の論争は終わっていないということを再度確認。
やや分厚い本であったので最後のほうをさらっと読んだ。
哲学者ラッセルが発見した「ラッセルのパラドックス」によってフレーゲは撃沈し、鬱状態となる。
『デカルトからベイトソンへ』においてもラッセルのパラドックスが取り上げられている。
(そして我々はパラドックスのなかでメタ・コミュニケーションを日常的に使用する。)
フレーゲにあっけなく勝利したラッセルはその後、詳しくは分からないが数理論理学という舞台で天才の数学者ポアンカレと戦う。
しかしながらポアンカレが病死してしまったことで厳密には決着はつかなかったようである。
哲学者と数学者の勝負は引き分けだったのだろうか。
最終章はプラトンの掲げる「絶対主義≒プラトン主義」について語られた。
ラッセルの章に時間を割いてしまい、あまり読むことができなかったが、プラトンという人物の計り知れない甚大な影響力というものはもっともっ評価されるべきである。
直観という言葉が今日においてもなお死語とならないのは、論理や数学では記述しきれないものの存在、プラトン流で言えば「イデア」なるものの存在を否定する材料があまり用意できていないからではないだろうか。
魂は不死である。哲学もまた不死である。
公開日2022/10/7
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関連図書
高橋昌一郎『20世紀論争史』光文社新書