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日記
百田尚樹氏の『永遠の0』(2006)をめぐる評論に目を通した。
以下のことが書かれていた。
・小説は作者のイデオロギーを反映してはいない。
・東日本大震災後、「感動しやすい社会」が生まれた
・浅田彰の『逃走論』が予言した通り、パラノ型がスキゾ型を凌駕した。
・宮崎駿は『永遠の0』を「零戦神話」だと批判。
・百田尚樹氏は『風立ちぬ』の後半で思わず声が出る、そして好評価を与えた。
・作家石田衣良は感動しやすい社会に対して、「可哀想」というセンチメンタルな視点で映画を観ているとみた。
・・・
自身の経験からも、たしかに震災後は「頑張ろう」という言葉や「絆」という言葉が飛び交ったように思う。
震災後も何回も大きな地震が日本中であった。
「感動しやすい社会」という括りに違和感を感じた。
これは一過性であって、普遍性はない。
2022年の日本がまだそのような状況にあるとは思えない。
端的にメディアによる印象操作のようなものではないだろうか。
頑張ろう、絆絆絆、と言っていたのは常にメディアだったではないか。
括り方を間違えると因数分解は失敗するように、この評論には若干の非論理性を感じた。
公開日2022/10/8