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読書日記731

           箭内匡『イメージの人類学』せりか書房(2018)

■株式会社せりか書房

公式HP:https://www.serica.co.jp

公式X(旧 Twitter ):不明

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日記

『デカルトからベイトソンへ』から得られた知見が様々な方向へ拡散していく。

人類学、編集、哲学、言論etc.

ある命題を設定しつつも、視野狭窄に陥らないため分野横断的な本を探しているときに本書と出会う。

本書はアニミズム、アナロジスム、カント、ドゥルーズ、タルド、インゴルド、ベイトソンへと接続されていく。

・・・

神経科学の権威といえば『カンデル神経科学』である。

本書は神経科学とも接続される。

著者は第一章でカンデル神経科学の結論を引用した。

人間の精神過程は必然的に器質的なものであるというものであった。

しかしながら、ミラーニューロンの発見が明かしたのは、ミラーニューロンはその名称からも分かる通り「鏡≒模倣」のメカニズムが働くというものであった。

人間の精神は器質的なものとはいえ、そうそう単純ではないことが伝わってくる。

「つかむ」という行為から発火するニューロンは相手がつかむことを「見る」ことによっても発火するというのである。

つまり、神経科学は関係性の次元へと降りていく。

その次元では「イメージ」が働いており、著者はイメージの観点から文化を再解釈する。

非常に壮大な本であり、時間をかけてでも最後まで読みたいと感じた。

公開日2022/10/13

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