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読書日記757

      松岡正剛『フラジャイル 弱さからの出発』ちくま学芸文庫(2005)

■株式会社筑摩書房

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日記

棚にあった本を適当にパラパラめくる。

すると遺伝と情報に関する章が気になった。

とはいえ、本書は眠いお昼にはあまりにも眠くなるような内容であった。

そして本当に寝てしまった。

・・・

複雑系の話に入る前に、フランシス・クリックという人物の「情報は全てのものに先行する動向である」という言葉が紹介された。

他にも、複雑性は表面的なもので深部においては単純であるとか、複雑性は最初からシステムの立ち上がりに潜在している、などなんとも難しい話が展開される。

これをさらっと紹介できる松岡正剛氏の頭の中がそもそも複雑ではないか、と思いながらもこの人物の知の多面性には学ぶべきものが多い。

ここでもやはり形而上学的なことを考えずにはいられなかった。

「無から有は生じない」

宇宙の始まりが無であったとは思えない。

なにかが既に在るという不思議についてはよく池田晶子が書いている。

この本に則していうならば、情報が存在の前にあるとしたならばそれは何を意味するのだろうか。

情報とはある側面では「意味」なのだから、それ自体がもともと存在していた、そうなるとこれはやはり神とまではいかないまでも、そういうものを想定したくなる。

公開日2022/10/19

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