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読書日記771

        小林秀雄『直観を磨くもの: 小林秀雄対話集』新潮文庫(2013)

■株式会社新潮社

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つづきをよみすすめた。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/06/16/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98762/

  

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日記

ようやく湯川秀樹との長い対談を読み終える。

結局のところ、池田晶子が埴谷雄高との対談で言っていたように、科学者は認識的な考え、存在の神秘性に対する考えが足りないのかもしれないと感じた。

執行草舟氏が言うように、現代は神なき時代であり、逆に人間が神になろうとしている、あるいは神だと思っている傲慢さのようなものがあるのだと感じた。

・・・

教育と教養についても語られた。

小林秀雄は教育原理と道徳原理をハッキリと分けた。

教育とは訓練であり徹底的に叩き込むべし、という昭和の軍国主義そのものであった。

その是非は問わないが人々は肝心なことが忘れている。

現代はなにかとハラスメントに置き換える向きがある。

これも多様で一概には言えないが、軍国主義が終わりをむかえ、平成から令和へと徐々に教育の構造が変わっていったことに原因があると思われる。

つまりエゴイズムの増大である。

これが対談のメインテーマでもあった量子力学と繋がる宇宙論的に言えば、エントロピーの増大原理と実は似ているのではないかという妄想を抱きながらも、実に面白い対談であった。

公開日2022/10/20

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