■株式会社青春出版社
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日記
文庫本は読みやすい。
150ページ読み進めた。
責任と自由という観点から本書を読む。
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ボエシ『自発的従属論』、フロム『自由からの逃走』では自由を与えられているはずの人間が逆説的に自由を放棄していく様子が描かれていく。
打算的であり惰性的。
岡本太郎の本はその硬直した近代の精神に対する挑発である。
・・・
プラトン、池田晶子、岡本太郎の三人に共通する点がある。
プラトンは自分のことを自分の力で世話することを哲人の在り方とした。
池田晶子は「自由とは考えることである」と書いた。
そして岡本太郎は自分自身に打ち勝ち、生きがいをつらぬくことを人生とした。
プラトン『国家』の感想を書いたときにこのことに関することを書いたので、細かい部分は割愛。
自立というと人はまず社会的な自立、経済的な自立を浮かべるがそれは段階的な話ではまだ完全に自由ではない。
この命題はカントの考えた判断力へと接続されていく。
判断力が無ければ自由であるはずがない。
極端に言えば自身の全てを物事の偶然性、不確実性に身を委ねることに他ならない。
判断力が形成されていく前には考えるというプロセスが要請される。
この過程を経ることなしに自由は獲得し得ない。
公開日2022/10/30