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日記
『判断力批判』のほうは、『美学』において学んだ「主観的合目的性」という概念を60ページあたりでようやく確認することができた。また、美学的判断力は「美の分析」と「崇高の分析」の二つに分けて考える必要がある、とカントが書いていた。今日はそこまでたどりついたので及第点を与えたい。
『芸術論20講』のなかでアランは、『判断力批判』を全て読みきったことを前提に書いていると述べている。とはいえ、文章は難解ではなく、翻訳家の力もあってか、むしろ読みやすい印象だ。
今日は「見世物芸術への応用」の章を読んだ。
視覚と聴覚からでしか美しさを感じとることができない人間の性質を念頭に置きつつ、アランの論考を読んでみたが正直なところピントこない。
しばらく読んでもピントこない。
仕方なしに、このじれったさを自身の小説のなかに描いていくことにした。
客観性があるようで主観性だと思われるのが価値判断であり美的判断である。
この「二重性」という特質をなんらかのアナロジーに置き換えて説明することができるだろうか。
公開日2022/12/22