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日記
夜は三作目の小説を構想し、一区切りついたあとにゾラの文学論を読んだが、あまりにも退屈であった為、こちらの読書に切り替えたところ、やはり夢中になり70ページ弱読み進んだ。
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『葉隠』に出会うまでの詳細なエピソードが語られた。
大やけどで骨がむき出しになる場面や、42度の高熱が続いた話を読み終わったあとに納得いくものがあった。
健康であれば死とはほど遠い、ある種のぬるま湯の現代社会では、死ぬ一歩手前の領域にまで行かなければ真の意味で武士道と共鳴することは難しいのかもしれないと感じた。
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『現代の考察』と『超葉隠論』を読んだあと見事に毒をくらってしまい、免疫ができるまでしばらく執行草舟氏の本を読まないようにしていたが、(影響力のある本というものは本来そういうものであるべきである。)やはり執行草舟氏の芸術的な感性、文学観は共感できるものがある。
だからこそ読んでいて面白いと感じるのだと個人的には思っている。いや、面白いという表現は失礼かもしれないが、面白くない本が多い世の中、使わざるを得ない表現ではないだろうか。
毒をもって毒を制す。
死を持って死を制す。
執行草舟氏の自伝は、逆説と運命が半ば奇跡的に、相乗効果的に働きかける物語であるように感じる。
公開日2023/1/6