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読書日記904

            執行草舟『生くる』講談社(2010)

■株式会社講談社

公式HP:https://www.kodansha.co.jp/

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/KODANSHA_JP?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

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つづきをよみすすめた。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/07/05/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98901/

   

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日記

250項まで読み終えた。

宮台真司氏は著書のなかで「仲間をつくれ」ということを度々書いている。

執行草舟氏は「恩」を大事にしない人間は必ず行き詰まると書いていた。

それはある種、共同体に拘束されることをも意味するが、この考え方は現段階では個人として、おとしどころが見つからない。

・・・

便利さについて語られた。

池田晶子と同じように、執行草舟氏も便利というものが逆説的に不自由を生むことを見抜いていた。

馬車から自動車に移行したニューヨークはたしかに一時的には人を幸せにしただろう。

しかし現代社会では、車を運転できることが当たり前のようになってしまい、どういう車を持っているのかで人間を判断されることもある。

車検は定期的に行わなければならなく、免許更新のために面倒くさい手続きや講習が行われる。

そして時間が奪われていく。

新幹線もたしかに一時は人々を幸せにしたが、寝坊した場合新幹線で急がなければクビになることもあり、また、東海道をゆっくりと味わい、楽しむことも消え失せてしまいつつある。

家電は便利さをもたらしたが、電気が無くなれば一貫の終わりである。

ヤスパースは「テクノロジーは自然的な条件を克服するものである」というニュアンスの言葉を残したが、結局のところ人間の限界だろうか、地震で都市機能がすぐに崩壊する現代社会は不自由であると思わざるを得ない。

・・・

その他にも様々なことが語られた。

人間は自分が善人だということを否定したがらない、といった言葉は医師、内海聡氏の思想と重なって見えた。

以上、物事を深く考えた人間は、必ずある点で交差することを日々感じる。

公開日2023/1/14

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