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読書日記924

吉澤五郎『トインビーとの対話 現代への挑戦・希望の道』レグルス文庫 (2011)

■株式会社第三文明社

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日記

実業家であり著述家でもある執行草舟氏の影響によってトインビーや宗教、文明に関心がわいた。

レヴィナス、キルケゴール、ルネ・ジラールやアドルノなど、西洋哲学者の著作は神学や神話などが交錯するため、宗教や文明について学ぶことは彼らの理解を深めるように思う。

また、目に見えないのは形而上学だけではなく宗教もまた同じである。

無神論者が多い日本では、宗教に触れることは時に憚れるものだが、それは視野の狭い見方であると言える。

・・・

20世紀の名著とも言われる、『歴史の研究』を書いたトインビーの問題意識は、いかにして全世界が平和に暮らせるのか、でもあった。

トインビー自身は特定の宗派には属さず、中立を保ったとされる。

彼は排他性のあるユダヤ教よりも、寛容性のあるインド系の宗教に期待を持っていたとされる。

「寛容性」という点に重心を置いた。

最後には「世界国家」を想定し、それに向けてなにができるのかを晩年まで考えつづけたとされる。

・・・

いうまでもなく、現代の文明はひとつの都市をたったひとつの爆弾で破壊できる能力を持ってしまった。

次に世界大戦が起きればほぼ確実に全世界が荒廃する。

世界的には圧倒的になんらかの宗教を持った人が占めている以上、宗教を考えなければ政治の場で「平和」という言葉を安易に使うべきではない。

外国人労働者が増えている今日の日本では尚更である。

ひとまずトインビーの考え方を吸収していきたい。(無論、トインビーでさえも識者からの批判は当然ある)

公開日2023/2/1

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