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読書日記938

            高橋和巳『日本の悪霊』河出文庫 (2017)

■株式会社河出書房新社

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日記

どこかの本で土居健朗『甘えの構造』の「甘え」とは「一体化」のことをいうと書かれていた。

今日は高橋和巳の精神と一体化したい気分であった。

『日本の悪霊』も読みごたえのある長編であったが、ひとまず200ページ読み進めた。

執行草舟氏は学生時代に高橋和巳の文学に浸っていたとのころで、何か心が揺さぶられるものがあったのだと私は解釈している。

また、全共闘時代の象徴的な作家でもある。

高橋和巳の文章を読むと、人生というものをいかに生き切るかという問題意識を所々に感じる。

しばらく高橋和巳文学と一体化したい。

・・・

大江氏と柄谷氏もまたマルクスと転向について語り始め、その次に「小説の死」について語る。

中野重治という小説家についていろいろ語られるが、彼の小説を読んだことがないので対談の内容が難しく感じた。

その後は大江氏がスピノザについて語り始め、いよいよ訳がわからなくなった。

個人的にスピノザにはアレルギーのようなものがあり、『エチカ』は今後もしばらく読みそうもない。

・・・

執行草舟氏の科学論が展開された。

「観察→理論」によって科学が始まり、技術は科学の産物であったが今は公式がひとり歩きしていると語られた。

技術は人類史の観点からは全てが「有用」であった。

しかし現代技術は本来の目的から大きく逸れ「百害あって一利なし」と執行草舟氏は語る。

民主主義が発生する文明は必ず終焉を向かえるという歴史の事実がある。

新しい技術をもって環境問題を解決できるか。

公開日2023/2/17

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