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日記
自分は法律に関していかに無知であるか、本書を読んで痛感した。
ひとまず120ページ弱読みすすめた。
講義形式で進むので、小室直樹の本のなかでは読みやすいほうであると感じた。
・・・
小室直樹のマスコミ批判は参考になった。
マスコミの本来のあり方について、小室直樹は「国家権力の暴走から人民を守るためにある」と語る。
また、松本サリン事件で冤罪が起きてしまったのは、警察発表をそのまま真実であるかのごとく報道する姿勢にあると語った。
他には刑事訴訟法、デュー・プロセスの原則、慣習法や成文法について語られた。
とくに、法務大臣は刑事訴訟法を無視しているという点については勉強になった。
死刑判決が下された場合、法務大臣は六ヶ月以内に命令を出さなければ大臣は刑法に違反することになる。
また、すぐに死刑を命令することによってマスコミは法務大臣を非難する(本書は2003年頃に出版されたのであくまで過去の話である)という構造は、マスコミが「刑事訴訟法を破ってしまえ」と言っているに等しいという小室直樹の指摘があった。
法律と憲法、そして行政の矛盾について勉強になった。
人情というものが引っ掛かりのもとであることは分かるが、いろいろと考えさせられた。
また、言論の自由は憲法の話であり、国民が言論を自由に行うかどうかというのは「名誉毀損」や「営業妨害」、あるいは「脅迫」の問題になるのであって自分がいかに無知であったか、恥ずかしながら痛感させられた。
その後は議会と民主主義についてヨーロッパの歴史から紐解く内容となっている。
非常に勉強になる本であった。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥だということで自分を納得させた。
つづく
公開日2023/4/22
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