■株式会社以文社
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日記
執行草舟氏の影響で微生物と生命科学への関心が強くなっている。
ひとまず菌に関する本を数冊購入した。本書はそのひとつで、コッホとともに抗生物質という概念を発見したパストゥールに関する本を読んでみることにした。
ちなみに『サイエンスペディア』によると、最初に抗生物質を生成したのはフレミングという人物で、ペニシリンとされている。
ラトゥールのアクターネットワーク理論にはあまり独創性というものを感じなかったが、ひとまず「様々な視点に立ったうえで思考をする」という理解にとどめておいた。
ワトゥールはアクターネットワーク理論について以下のように定義をしている。
⇒自然と社会の間の区別をまさに容認しない形而上学の一形式
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メモ
“彼は全てを為した。彼は新しい医学、新しい生物学、新しい衛生学を再生し、革新し、創出した。パストゥールの死の少し前に、ランドゥジーは次のように声を上げる。「過去のどの時代も決して、皆さんが間もなくその黎明を歓迎することになる時代を、パストゥールの時代ほどには準備しなかっただろう」” P37
米国陸軍、ススンバーグの記述(一八八九年)
“「個体が有機物を分解するのを助けるそれらの片利共生生物は、その個体の構成において重要な役割を果たしており、それを疑うことはほとんど不可能である。」” P84
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100ページ弱読み進めたが、ラトゥールの文体は独特だ。
直接的には言わず、どことなく間接的に物事を記述しているような、遠回りの表現のような、読んでいてふわふわした印象を受けた。
これは仕方がないとして、とりあえず最後まで読んでみればその意味というものも自然と浮き上がってくるだろうと自分に言い聞かせる。
天然痘の根絶はワクチンによるものだという意見がありながらも、実は衛生環境が良くなったからだという意見もある。
自分は後者とみている。天然痘は自然界に存在しないものとされているみたいであるが、自分はそうは思えない。
単に見えなくなっただけなのかもしれない。
医学はあるときは科学的になり、あるときは非常に政治的なものになる。
利益相反という言葉も医療と経済を学んで初めて知った言葉である。
ラトゥールは社会と科学をつなげる試みを本書のテーマとしているのは伝わった。
自分は『土と内臓』と並行しながら本書を読み、菌や生命について見識を深めていきたいと考えている。
つづく