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読書日記1046

       柿木伸之『ヴォルター・ベンヤミンー闇を歩く批評』岩波新書 (2019)

■株式会社岩波書店

公式HP:https://www.iwanami.co.jp/

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/Iwanamishoten?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eautho

その他数冊

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メモ

タルムード・・・六世紀頃すでに集成されたユダヤ教の律法の問題に関するラビによる口伝的解答とその注釈

アマルガム・・・融合物

シナゴーグ・・・ユダヤ教の会堂

テオリア・・・観想

観想・・・思いを凝らすこと

ゲーニウス・・・創造の精神

ハシディズム・・・ハシッドの神秘体験を軸に共同生活を営むユダヤ教の信仰形態

マルティン・ブーバー (1878-1965) ・・・ハシディズムの復興に力を注いだ宗教思想家

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日記

毎日試行錯誤を繰り返しながら短い小説を書いているがなかなか納得いくものができない。

まだ始めたばかりであるので、1000日くらいやっても進歩が見られなければ考えたい。

大江健三郎は「優れた文章を書くには優れた本を読む他ない」と述べていた。

自分は読書をしなければ落ち着かない。

読んで書く、読んで書く。この反復によって何か掴めればラッキーだと自分に言い聞かせることでなんとかモチベーションが保たれているという気がしてくる。

・・・

『新しい文学のために』は基本的に方法論の本である。

大江健三郎は「なにを書けばいいのか教えてくれない」という批判に対して、「それは自由でなければならない」といったことを語るが、このあたりはいろいろと考えさられる。

そのことを自覚した瞬間に、自分は方法論よりも「べき論」に関心が強いのだということは理解した。

できれば普遍性のあるテーマにしたい。

しかしそんなことは誰でも考えることである。

普遍性を扱う分野はだいたい政治思想や倫理学の範疇にある。

小坂井敏晶氏は『神の亡霊ー近代という物語』の「「べき論」の正体」という論考において、政治哲学や倫理においては「カントの義務論」と「ベンサムの帰結主義」がしのぎを削ってきたが、極限状態における人間の行動に対して普遍的な解は存在しないことを語る。

・・・

何を表現すべきか、文学作品を含め、芸術は21世紀に何をしなければならないのか。

自然とヴォルター・ベンヤミンの本にたどり着いた。

しかしベンヤミンの本は金沢大学の仲正教授が丁寧に解説しているが、それでも頭に入らないくらいに難しい。

『啓蒙の弁証法』の著者、ホルクハイマーがベンヤミンの教授資格論文『ドイツ悲劇の根源』を読んで「理解できない」と言わしめたほどである。

仲正氏によれば、現代思想の原点はベンヤミンなのだという。

自分は芸術という切り口からベンヤミンの思想を参照してみた。

岩波新書という、ガイドブックとしての側面が大きいコンパクトな本ですらベンヤミンの本は難しい。

しかしベンヤミンの言語哲学から学びたいことがある。

もう少しだけ粘って読んでみたい。

公開日2023/6/4

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