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その他数冊
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日記
通勤時間に最適な本はエッセイだと感じた。
小説はある程度作品の世界に没入する必要があるので、次の停車駅で降りるのかどうか気にしていたら読書が進まない。
エッセイであれば断片的に話が語られていくので、日記形式のものであれば1分で一日分の、ひとつの短い物語を読むことができる。
『早稲田古本劇場』は電車のなかで読みやすい。
店主の叫びが痛いほど伝わってきた。数千円でも本が売れれば嬉しい。地蔵のように佇んでいた志賀直哉の全集が売れた時の雄叫びが印象的であった。その他、例えばレジに本を積んで「お金をおろしに行ってくる」と店を離れ、そのまま帰ってこないのに待つ店主の切ない話などに共感した。
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『この明るい場所』のアーレントの論考では、政治の関心が国民の生活保障、生命維持に傾いていることへの批判が読み取れた。
まず筆者はアーレントとハーバーマスの理論が古代ギリシア時代のポリスに依拠していたことを示した上で、古代ギリシア時代の場所を「ポリス=広場」と「オイコス=家」に分けた。ポリスは政治的な話し合いをする場であり、後者は生命維持のための場所であるとした。
現代の政治はというと、本来は話し合いの場である「政治=広場=ポリス」が、国民にとっては単なる生命維持として、生活保障の機能としての「政治=オイコス」として映っているのではないか、と思えなくもなかった。
「自らを語り、自らを表現しなければ人間は存在できない」というアーレントの言葉に重みを感じた。
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勝間和代の本を久しぶりに読んだ。(私はかつまーではない。)
勝間和代は「0.2パーセントの変化」を生活に与えることを推奨している。この点に学ぶことがある。
人は年を取るにつれて自分の生き方を確立していくものであるが、それでもまだまだ改善の余地を見出していく人は日々新しいことを取り入れることを厭わない。
この謙虚さをいつまでも維持している点は尊敬する。
勝間和代は本書のなかで、神経科学者アントニオ・ダマシオの提唱した「ソマティック・マーカー仮説」について語った。
この仮説は、情動的な身体反応(嫌な感じがする等)には身体からの重要なメッセージがあるとされる説である。
勝間和代はこれに依拠し、嫌な人とはなるべく関わらないことを推奨した。
自分はこれについて少し考えたが、人間の直観は数学的なものには弱いが、情動的なものには強いのではないか、と今日は結論付けた。
数字には騙されやすいが、感情はふつう、錯覚しない。したがって、無理に嫌な人と付き合い、無理に勉強することは結果的になんらかの精神的な負債となりダメージになっていくのかもしれないと思った。
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『別の地図』は文学好きにはおすすめしたい本である。
第Ⅳ部の「世紀末読書案内」では、非常に細かく過去の文学作品について著者が解説しているので、文学作品を一冊読みたくなった時に本書は背中を押してくれると感じた。
公開日2023/6/14