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新・読書日記113

         児玉清『寝ても覚めても本の虫』新潮文庫(2007)

■株式会社新潮社

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ジョナサン・ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学』紀伊国屋書店(2014)

■株式会社紀伊國屋書店

公式HP:https://www.kinokuniya.co.jp/

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 デイビッド・モントゴメリー (著), アン・ビクレー (著)『土と内臓』築地書館(2016)

■築地書館株式会社

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      ポオ『黄金虫/アッシャー家の崩壊 他九篇』岩波文庫(2006)

■株式会社岩波書店

公式HP:https://www.iwanami.co.jp/

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/Iwanamishoten?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eautho

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日記

午前中はスタバでゆったりと読書をした。

あまり寝付けなかったのか、よく分からないが『寝ても覚めても本の虫』を読んでいるときに強い眠気に襲われた。しかしその後は頭がスッキリし、スタバに3時間半ほど居座ってしまった。児玉さんは個人的に好感の持てる司会者であった。非常に紳士で、声のトーンも穏やか。ツヴァイクなどの文学作品に耽溺しており、この素晴らしい児玉さんをかたちづくったのはある程度読書が関係していると自分はこの本を読んで思った。

  

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『寝ても覚めても本の虫』

メモ

児玉清が愛した作家

マイケル・クライトン

ディック・フランシス

ネルソン・デミル

ジョン・グリシャム

エリック・シーガル

トム・クランシー

ケン・フォレット

パトリシア・コーンウェル

カール・ハイアセン

エミイ・タン

ウィリアム・サフィア

  

児玉さんが若いころ、文庫本は定価の半分で買い取ってもらったという話は衝撃であった。

メルカリでは可能ではあるが、アナログではもはや不可能の時代。デジタル化は確実に進む、、、

  

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『社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学』

自分はこの本に懐疑的になっている。道徳の本質について語っているようで、そうは思えない。

本書はプラトンの国家論などおかまいなしに、ヒュームの「理性は情熱の召使である」が現実的であるとし、著者は始終一貫してその主張を退けることはない。

池田晶子が本書を読んだら痛烈に批判することは確実である。

理想を「理想」で片づける精神、それこそが現実が理想から遠ざかる最も大きな原因なのである、そういう声が聞こえてくる。

本書の理屈はいたってシンプルで、心理学の実験結果は「感情」が道徳判断に大きく影響を受けることから理性の力がいかに脆弱なのかを次々と説得していく内容となっている。

ところが、「例外はあるものの」と著者も言っているように、その例外こそが直立不動の精神を持った、本当の人間なのだと自分は思っている。

内容がだんだんと俗っぽくなってきており、やや幻滅しつつあるが一応読み始めたので最後まで読んでみようと思う。

  

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『土と内臓』

汚い話にはなるが、抗生物質で下痢が止まらない人に、健康的な人の便を肛門から注入することによって腸内の生態が復活し、下痢が治癒したといった事実などが書かれていた。自分も抗生物質によってほぼ1日中、トイレから離れられない状況を体験したので、より納得のいく内容であった。

あれは100パーセント、腸内の細菌が大幅に死滅したがゆえに、水分が十分に吸収されないまま出口にまで流れ出たのだろう。

  

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抗生物質に抵抗する細菌

“のちに、細菌は巧妙な対抗メカニズムを持っていることがわかった。たとえば、ある種の細菌は、抗生物質を除去するために高性能の排水ポンプに相当するものを作動させることができた。またあるものは、抗生物質を切り刻んで約に立たなくする物質を作ることができた。ある細菌は変身して、抗生物質が取りつくのを妨害するように構造タンパク質を変化させ、死を逃れることができた。” P236

  

⇒細菌の寿命は20分。世代交代が凄まじく速いがために、すぐに耐性がついてしまう

  

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アレルギーについて語る著者

“腸機能障害と、喘息やアレルギーのような自己免疫疾患は、少なくとも部分的には、免疫系がひどく故障した結果起きることがわかってきている。” P240

  

⇒衛生環境が綺麗になりすぎてもいけない。また、土に触れる機会が少なくなってきているとのこと

  

漢字メモ

深甚・・・非常に深いこと

さにあらず・・・そうではない

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