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つづきをよみおえた。
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感想
本書はネットショップで買ったものであり、注文から約5日後に届いた。
そのため、途中までこの本を読もうとした理由をさっぱり忘れてしまっていた。
そもそも自分は、全地球規模の多様な環境で暮らす人々のなかで「人間的」な暮らしをしている人たちはどのような人たちなのか、それはどのような生活様式なのかという問いを持っていた。やはり、あらゆるものが定量化されていくこの現代社会の生活様式(例えば幸福度、市場価値、はたまた命でさえも)は日に日に質的には悪くなっている気がするのである。そしてその軋みというものが日々のニュースで露になっているように思う。
・・・
正直なところ、本書の内容はそのような疑問に真っ向から答えてくれるようなものではなかった。
ただ、人類学という分野が差別を超克し、人間中心で物事を捉えることを放棄した歴史を読んでいくにあたっては、いろいろと学べるものがあった。
むしろそういうものは民族学や歴史に書かれているものだと痛感した。
人類学という学問は創設後まだ150年ほどしか経っていないという。
同様に学問としては若い心理学も、当初は非科学的なところもあり、ようやくアカデミックとして定着した学問のひとつと思われる。
裏を返せば、まだまだ伸び代のある若い学問である。
結局、一番印象的な話はやはり「存在論的転回」であったように思う。
西洋は自分達が文化的に頂点にいると思い込んだことによって、別の経済様式(モースの贈与など)を見逃し、文化というものの多様性を受け入れがたい時期があった。
世界はそもそもデタラメである、という宮台氏の言葉のように、単なる概念で世界を規定してもそれは実態を掴んだことにはならない。
(しかし、人類学が何に向かっているのかいまいち分からず、、)
・・・
今月の10日に、しばらく閉架書庫に眠っていたベイトソン『精神の生態学』がついに文庫版で全て読めるようになった。
(岩波文庫から『精神の生態学へ (下) 』が出版された。)
もういちどベイトソンの「参加する意識/参加しない意識」について学んでみようと思う。
公開日2023/8/12
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