■株式会社 みすず書房
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その他数冊
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日記
文学作品に込められた思いは様々であろう。
一人では圧倒的に読む時間が足りないので、その全てに耳を傾けることはできない。
だからこそ、文学論というものはその空白を埋めるためにも必要だとしみじみ思った。
書き手だけでなく、その本を校正する人、本のデザイン、装丁を行う人、マーケティングする人、編集する人、印刷会社で紙を調達する人、紙を製造するメーカーの人、書店で陳列する人、様々な人の手によって長い時間をかけ文学を読むことができる。
そう考えればやはり一冊一冊との出会いは奇跡的とすらいえる。
自分もこのように、微力ながらも一人の読者としてフィードバックを行うことによって何らかの相乗効果が生まれることを願っている。そうして文学空間の熱量を上げることによって社会に正か負かは分からないが効果を与え、還元できればいい。そのように考えた。
・・・
来週からはベイトソン『精神の生態学へ』も少しずつ読み進めたい。
サイバネティックスを少し復習した。
岩波文庫から出ている『サイバネティックス』はあまりにも難しすぎた。
この『人間機械論』は大衆向けに書き直したものとされる。
たしかに冒頭から70ページほど読み進めたが分かりやすい。
確率・統計学から派生した情報科学というものは興味深いが、これに数式が加わったらもう読むのをやめるだろう。
休日のためあまり深入りせず、読み物として楽しむにとどめた。
・・・
『世界は何故「ある」のか?』は話がZEROについて移行した。
0=1-1
この式について深掘りされた。
1と(-1)がある。時間というものが何故あるのか。それは、この二つの存在はZEROがバラバラに「分裂」しているとも考えることができるので、そこから時間の概念が導入されることになるから、と言える。
ハイデガーは「無は無化する」と考え、「無化するものは何もない」とのべたと書いてあった。
訳が分からない。
無化するものは何もないならやはり無はないことになる。現に今は宇宙があり無はない。
0=1-1
(-1)は1を「無化」すると考えればこれはただの詭弁なのだろうか。
ビッグバンの前について考えたらキリがないが、この本は非常に奥が深い。
つづく
公開日2023/8/21