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日記
サド、澁澤 龍彦、オスカー・ワイルド。このあたりの作家をまだ読めていない。昔読んでいた作家の本にこの文学者たちについてよく語られていた。昔は若すぎたのでよくわからなかった。今はどうなのだろうか。
ということで、通勤中に少しずつ『ジュスチーヌまたは美徳の不幸』を読み進めることにした。
序文を読むと、美徳は不幸によって引き立つということを示してみたいという意気込みについて書かれていた。
・・・
『リベラリズムとは何か』
結局、リベラルという言葉は多義的で、一概には定義できないということは理解できた。
今日もこの本をひたすら読み進めた。残り50ページほどの位置までたどり着いた。
メモ
“イデオロギーを区別するのは、なんらかの要素が重なったり共有されたりしても、なお見出される、そうした要素の集合パターンの違いなのだということが重要なのである。” P126
先駆者ウルストンクラフト(1759-97)について
“彼女は人間の合理性を情熱的に擁護したが、そのために自由と政治的権利が不可欠であった。” P148
“女性は、男性と異なった義務を果たすべきであろう。それはわたしも認める。しかし、それは人間としての義務であり、その義務の履行を定めるべき原理は、男性と同じものでなければならぬ” P149
アメリカにおけるリベラル
“(・・・)二〇世紀アメリカのリベラリズムは、ハーバート・クローリーの著作に代表されるように、進歩主義(革新主義)とナショナリズムの珍しい混合物であった。それと同様に、アメリカにおいてリベラリズムという言葉の与える印象は、ヨーロッパの民主政体においてこの言葉がもっていたそれよりもさらに悪いということもしばしばあったのである。” P160
なにかこう、ただ既成の秩序を破壊したいという衝動に駆られただけの(革新主義)イデオロギーという側面も持っているのではないかという印象を抱いた。
・・・
『リベラリズムとは何か』のほうは抽象的な話が多く、話がふわふわしている印象を持った。『リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください–井上達夫の法哲学入門』のほうは分かりやすく、こちも適宜参照しながらいろいろと学べる一日であった。
メモ
ジョン・ロールズ『政治的リベラリズム』の方向性について語る著者
“リベラルな社会では宗教や人生観だけでなく、哲学的見解も多元的に分裂しているから、リベラルな正義論の哲学的正当化は放棄して、立憲民主主義の伝統をもつ社会の政治文化に内在する政治的合意にその支柱を求めようというものです。” P18
⇒ロールズ「寛容原理を哲学自体に適用する」
著者による健全なリベラリズムの基本原理
“自分の視点を特権化しない。自分の視点のみならず、他者の視点からも拒絶できないような理由によって、自分の他者に対する行動や欲求がジャスティファイできるかどうかを吟味する姿勢。” P24
ダブルスタンダードについて語る著者
“たとえば、つねに自国利益は他国利益に優先すると考えるナショナリズムなんかは最初から普遍主義的な正義を無視している。つまり「普遍化不可能な差別の排除」という正義の要請を排除しているわけだから、二重基準を使っても開き直れる。” P25
その後保守主義の危険性(=欠点)についても語られた。集合化された理性(歴史の連続性で培われた慣習など含む)が絶対化される可能性であった。
絶対化は崇拝を招き、崇拝は教条主義を招く。そして教条主義は無知な大衆が操作され全体主義にもつながる可能性を含む。こういうことが保守に含まれる欠点だということが伝わった。
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『終わりなき対話 II 限界-経験: 経験』
シモーヌ・ヴェイユについて語るブランショ
“「神はつねにこの世界に不在であるように愛のなかに不在である。しかし、純粋な愛のなかで秘密裏に現前している。」” P74