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日記
朝の6時か7時か、メルカリで出品中の『レビュー大全』にコメントが来た。美品を求めているらしく、折り目があるか等の確認。美品を求めているわりには品がなく美しくないと思ってしまった。飛躍するが、こういう人は逆説的に美からどんどん離れていく。汚い色ほど美しいのだ、ととある思想家は語っているが、この人は汚いことは美しくないと思ってるので、この人の価値体系はこの思想を排除する。従って、この逆説、汚いものこそ美しいのであるという定理はこの人には適用されない。美品ならamazonに、日本中の新刊書店に沢山あります。
最近、似たような本を読み似たような言葉ばかりに触れていると思い、面白そうな小説を買ってみた。高杉良という作家の文章は非常に読み易くて好きである。ありがちな回想シーン、不必要な長い会話、不必要な説明、不必要な前置き、不必要な恋の物語、不必要な描写等があまりない。『転職』は横浜市立大学を卒業してアクセンチュアに新卒で入り、いつか社長になるという野心を抱いた元野球少年が、マーケティングを学びたいからと、収入が半分になるのを覚悟で転職する物語である。いっきに隙間時間を駆使して半分弱まで読み進めた。あの展開の速さ、テンポの良さ、くだらないシーンがない簡潔さ、執筆にあたっての取材力、すばらしいと思った。久しぶりに当たりの小説に出会ったように思う。美品を求めて三千里さんとは大違いである。
つづく