■株式会社講談社
公式HP:https://www.kodansha.co.jp/
公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/KODANSHA_JP?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
■株式会社平凡社
公式HP:https://www.heibonsha.co.jp/
公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/heibonshatoday?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
■株式会社集英社
公式HP:https://www.shueisha.co.jp/
公式X(集英社新書編集部)(旧 Twitter):https://twitter.com/Shueishashinsho?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
日記
8時まで寝ても疲れは取れない。むしろ気がどんどんと落ちている。理由は分かっている。仕事の負荷が今まで以上にあがり、自分のキャパシティで対応できるすれすれの毎日だからである。ただ、この状況に対する悔しさが反動となって活力になっている。活力のホメオスタシス、精神のサイバネティックス。かくして自らは自らを読書へと至らしめる。『三ギニー』を手に取る。20分後くらいに眠気が強くなってきた。そして意識が飛んだ。相変わらず意識を飛ばしつつもページは飛ばさない。今日はまわりの騒音などは全く気にならない一日。とりあえずウルフの本を読み続けた。ウルフの人物像が浮かび上がる。手紙を渡してきた男性への、そして男性社会への、男性という生物への容赦ない糾弾。そのあとは三木清を読みつつ宮台教授の本を読んだ。宮台教授が少子化を語る。社会学、政治哲学、経済学、心理学、生態学などあらゆる思考が統合され洗練された精神から出て来た言葉は、その原因を性的退却とした。経済的な理由は単なる統計にすぎず、それは本質のごく一部を切り取ったものにすぎない。非常に共感。真実は、なかなか公では言えないことにその多くが隠されているものである。洗練された思考を備え、忖度なしに、かつ冷静にハッキリ物事を言えるのは宮台教授くらいかもしれない。
“少子化の現任は未婚化です。未婚化の理由は貧困化だとされますが、むしろ性的退却です。根拠は統計です。(・・・)性的退却の一つの背景は「つまらなさ」。つまらなさの背景はマッチングアプリ的「属性主義=置換可能化」。” P93-94
『ただしさに殺されないために』という本があった。その本にはマッチングアプリのことが書かれている。属性主義とはつまりステータス(スペック)至上主義だ。スペックは十分条件ではなく必要条件なのだ。常に例外はあるが、統計的に見れば宮台教授の言うように、婚活市場はこの属性主義に浸食されていると推察される。自らを商品として売り込む。買い手はそれを買うメリットとデメリットを考える。宮台教授は属性主義に変容した世の中に絶望して、一度うつ病になったと書いていた。自分も似たような体験をしているので気持ちが分かる。気持ちが分かるからこそこの本に魅了される。そんな一日だ。社会学の本をもっと読みたいと思うようになった。アンソニー・ギデンスにも少し興味がわく。ベイトソンは、、、とりあえず『精神の生態学へ 中』は最後まで読もう。
メモ
『三ギニー』
“たしかに、現実世界は理想世界よりもずっと扱いにくいものです。でも、ここでの<現実の事実>とは個人向け印刷機のことであり、そこそこの所得があれば買えるものです。” P179