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新・読書日記461(読書日記1801)

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日記

有休だったので、のんびりと本を読むことにした。自分のなかで何かと話題のショーペンハウアーの伝記を読むことにした。親が商人でそこそこ成功していたらしい。しかしショーペンハウアーは書物の世界に浸りたいと渇望。母親はそれを良くは思わず、本なんか読んでいたら後悔することになるかもよと、ちょっとした脅迫を息子にしていた。それでも父親が折れ、ショーペンハウアーは書物に入り浸ることにした、というところまでは読んだ。ショーペンハウアーとナポレオンは同じ時代に生きていて、二人は若干の交流もあったみたいである。伝記を読むと当時の生の声、生の空気、生の風景、生の騒音などが脳内で聞こえてくる。これは素晴らしい時間だと端的に思った。そしてやはり思うのは、偉大な人物は子供のころから何らかの偉大な書物に触れているということ。ショーペンハウアーはヴォルテールとルソーを少年時代から読んでいたらしい。残っている写真は老いたショーペンハウアーがほとんどだろうけれども、伝記を読むと溌剌とした、青い頃のショーペンハウアーが見えてくる。

メモ

“どのような凡書愚書悪書からも、摂取すべきものを十分に摂取し得る人は、最もすぐれた読書家でなければならぬ。” P14 (『書物』)

“そればかりではない。書物の出版量の激増しているのに反して、その実質は往昔に比して下落して来ている。近来は殊にその傾向が甚だしい。書物の氾濫ということは要するに凡書の氾濫を意味しており、千百の新刊書中、一、二の良書を見出すことが困難とせられる。” P26 (『書物』)

“出版界のみとは限らぬが、儲けさえすれば成功したのだという考え方は、あまりに浅ましい。” P36 (『書物』)

  

“私は直観的にこう理解していますーーー美がなければおそらく人生は生きるに値しない。他方、ある形の悪はまさに過度に歪められた美の使用法に由来するのだと。” P21 (『美についての五つの瞑想』)

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