■株式会社 みすず書房
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■株式会社中央公論新社
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感想・日記
『カール・シュミット』を読み終えた。良かったことはシュミットの著書の背景がこの本で理解できたこと。シュミットはナチスの御用学者でありながら、戦後は1年間、戦争に加担したとして収監され、その後は中立的な本を出版。従って1930年頃の著書である『政治神学』や『政治的ロマン主義』等はナチスの影響がある。逆に、『大地のノモス』『陸と海』は後期シュミットの著書とされ、これは純粋に地政学的な政治理論となっている。岩波文庫で出ているのはナチ党に媚びへつらっていたときのシュミットの本が多い。そういう特徴は掴めた。ただ内容は表見的な解説にとどまる。250ページという制約上、これはやむを得ないと思う。著者はその制約のなかで限りなく情報を読者に提供しているよう感じる。シュミットをいったんサクッと包括的に理解してみたい人には良書だと自信をもって言える、そんな本。とりあえず電車の中でだけでここまで読めたのはひとつの収穫。
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帰宅後は届いた『救済の星』と『デリダの遺言』を読む。まあ、予想通り読書しながら心地よくなってきたら意識が吹っ飛んだ。さすがに一週間疲れたなと、帰り道思った。仲正教授の「生き生き」とした言葉への批判は非常に共感できるし、自分も仲正教授側の、ちょっとしたひねくれもの。これからも長く仲正教授の本と向き合っていきたい。仲正教授が首都圏にいたらよかったのにと、無念さを覚える。ローゼンツヴァイクという人物はまだまだ謎であり闇であるが、とりあえずThe 哲学書、という感じで、こういうものが読んでみたかったんだと言ったものだ。明日につづく
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メモ
『カール・シュミット』
“(・・・)シュミットの批判の鋭さの一端は、批判対象の存在する現実的基礎が失われているということを明確に指摘する点にあり、自由主義や議会主義についてその精神的基礎の喪失を指摘していた。ヨーロッパ公法もまたその現実的基礎を失ったが、その責任をアメリカやソ連の普遍主義にも負わせている。” P226