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新・読書日記483(読書日記1823)

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日記

部屋の湿度が高すぎて絶句している。ありったけの乾燥剤を本棚に設置しておいた。夏は本にとっては苦しい季節だ。虫が湧くわ、紫外線が強いわ、湿度が強いわ、最悪である。一人暮らしのアパートで1階に住んでいた時、数々の服をカビさせた。あのとき本が沢山あったら、本も犠牲になっただろう。恐ろしい。

今日は数多くのミミズの亡骸が地面に。なにかの本で読んだが、ミミズは乾燥すると命を失うらしい。だから外へ出たミミズは乾燥してすぐに自然の餌食となる。しかし奇妙なのは、地面から外へ這い出て来た理由である。なぜそんな自殺行為をしてしまうのか。軽く調べたら、予想通り窒息と高温がその死因とされる。しかし、なぜわざわざコンクリートで固められたあっつあつの危険地帯に迷い込むのだろう。ミミズの生態に多少の興味をもった。コンクリートも深いところまで行けば土だから、その土までもぐりこんで、暑くて窒息しそうだから外へ出た、外へ出たらもっと暑くて乾燥して死んでしまった。そんなシナリオなのだろうか。ああ、なんと悲しきミミズの生態。ミミズこそ森へ帰らなければならない。否、雨が降ると今度は土の中で酸欠になる。ああ、なんと悲しきミミズの運命。自分は己のたいしたことのない運命を、ミミズと重ね合わせた。

   

・・・

池田晶子を今日も読んだ。ブランド品が9割引きになったら、そのブランド品を手に入れる夢、手に入れたいという夢も9割引きにならないか、と問いかける。

自分はすぐに本と比較してみた。新刊書は割引ができない。ゆえに、ほぼ新品であれば、定価1万円の本が9000円くらいで買ってもらえる。メルカリではそんなことができる。(ブックオフで買い取ってもらうとおそらく500円かそれ以下になってしまう)

しかし本の価値とはなにか。なにで決まるのか。これが、よくよく考えると全くのでたらめだということが分かる。

1万円の本は1万円だから1万円の価値がある。

その本が、中身が同じだとしても5000円であれば5000円の価値しかなくなる。本に限っては、割引がきかないのでこういった奇妙なことが起こる。(新刊書に限っては)

本は最後まで読まないとその真の価値は正確には分からなかったりする。もっといえば、ガブリエル・タルドみたいに、200年くらい経ってから真価が認められる場合でさえある。

『ドン・キホーテ』でさえ、当時はただの大衆小説だったと聞く。

価格の哲学といったら大げさかもしれないが、私たちは何に何を払っているか、意外と曖昧だということを池田晶子が語っていて面白いと再度思った。

『日陰者ジュード』は400ページ弱まで読み進んだ。

つづく

平成生まれです。障がい者福祉関係で仕事をしながら読書を毎日しています。コメントやお問い合わせなど、お気軽にどうぞ。

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