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読書ブログ|世界愛(Amor Mundi)の午後

この読書ブログ「読書梟」では、日々の読書を通じて考えたことを記録しています。

本記事は「読書ブログシリーズ」第1部・哲学と思想を読むの締めくくりである。
ここではハンナ・アーレントが繰り返し語った「Amor Mundi(世界愛)」というテーマを、読書の営みの午後に重ねて考えてみたい。


Amor Mundiとは

アーレントにとって「世界愛」とは、世界そのものを愛すること。
それは人間や自然を理想化することではなく、矛盾や不条理を抱えたままの世界を、引き受ける態度である。

「私たちは世界を愛することによってのみ、この世界に責任を持ちうる」

読書とは、世界の断片を引き受ける営みであり、Amor Mundiの一部である。


読書と午後の時間

午前の読書は知識を求め、夜の読書は孤独を深める。
では午後の読書はどうだろうか。
午後の読書は、光と影のあいだで、他者や社会との関わりを見つめる時間である。

Amor Mundiは、その午後にこそ息づく。
ただ孤独に閉じこもるのではなく、世界に向かって問いを開く読書の姿勢だ。


読書日記アプローチとの結びつき

読書日記アプローチは、感想ではなく「問いの痕跡」を記録する営みである。
それは、世界を変えるためではなく、世界を受け止めるための倫理的実践でもある。

Amor Mundiは、読書日記の背景に流れる静かな理念である。
問いを残すことは、世界を愛する小さな実践だからだ。


梟コメント

「世界愛」とは、大仰なスローガンではない。
本を開き、一行の問いを書き留めること。
その繰り返しのなかに、午後の静けさのなかに、Amor Mundiは宿る。


結び

第1部「哲学と思想を読む」はここで幕を閉じる。
孤独と倫理、無知と逆説、事実と価値、そして世界愛へと至る読書の旅。
これらはすべて「読書日記アプローチ」の基礎をなす風景である。

■株式会社 みすず書房

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平成生まれです。障がい者福祉関係で仕事をしながら読書を毎日しています。コメントやお問い合わせなど、お気軽にどうぞ。

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