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日記
潮匡人『日本人として読んでおきたい保守の名著』のつづきを読む。
ハンナ・アーレント氏の章を読む。
『全体主義の起源』や『人間の条件』の著者であり、後者はちくま学芸文庫を取り扱っている本屋さんであれば高確率で棚に置いてあるほど、日本では受容度が高い著述家だと個人的には感じている。
著者がお気に入りの警句を引用したい。
“全体主義と闘うためには、ただ一つのことを理解する必要がある。全体主義は自由の根源的な否定であるということをである。” P158
プラトンは『国家』において、独裁制は民主制から生まれると書いた。
これは見事に的中している。
人間の心理に置き換えると、人は欲に支配されると自由を失う。
人間が欲に支配される時は「依存症」の患者の背景等を考えれば説明がつく。
本人にも原因があるが、基本的には環境のほうにもっと大きな原因がある。
全体主義の原因のひとつは、やはり第一次世界対戦後によるドイツが背負わされた膨大な賠償金だと思われる。
ただ、アーレント氏が言うように、どれだけ過去を学んだとしても未来は分からない。
未来は予測できると奢っている時に足元をすくわれるのかもしれない。
つづく
公開日2022-04-06