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日記
熊谷徹『日本とドイツふたつの「戦後」』集英社新書(2015年)を読む。
この数日間、公益とは何かということをちびちびと考えてきた。
無駄な長時間労働を減らすことは公益になると僕は考えた。
日本の教員は長時間労働問題を抱えている。
まずはその原因を調べた。
『教師崩壊』によれば、昔と比べて現在の教員は子供のケアや支援をする時間が増えていると書いてあった。
教育業界の長時間労働問題は福祉や保育など、様々な問題と繋がっていて一筋縄では解決できそうもないことが分かった。
次に僕は民間企業の労働観や生産性に着目した。
たった一冊の本からでは全体像は見えないが、少しずつでもいいから理解したい。そんな気持ちで読んだ。
松井氏はラテン系の暮らしぶりに影響を受け、社員を18時30分に帰宅させることにする。
また、ドイツは様々な観点から日本と比較することに意味はあると僕は感じた。
この本を読むと日本と明らかに労働に対する価値観が違うことがみえる。
僕は結論が出せなかったが、思想や歴史から説明がつくと考えた。
『日本とドイツふたつの「戦後」』の二章までを読み終えた。
ドイツはナチス問題と永久に向き合う姿勢だ。
長くなるので割愛するが、例えば600万人のユダヤ人が殺害されたという事実はイスラエルとの「合意」であって、科学的根拠から来るものではないと書かれていた。
数字よりも他国と向き合うことに努め、教科書をつくる際もポーランド等、他国と共につくっている。
一方、日本はそこまでして過去の戦争と向き合っていないようにみえる。
著者によれば、日本のビジネスマンが過去に虐殺を行った国の人に対して、傲慢な態度をとっていたことを直で目の当たりにしたのだそうだ。ドイツでは考えられない。
それは単に無知だからだ、と著者は言う。
かくして、「無知」が根本にあるのでは、ということがみえてくる。
別の記事でも何回か日本人の「無知」について僕は書いてきた。
僕も無知だが、僕は無知であることを自覚している自負はある。
だからこそ日々本を読まねば、と思う節もある。
次に、歴史に対する姿勢や思想と長時間労働との関連性を探っていきたい。
つづく
公開日2022-04-11