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日記
『美とミソジニー』
あらゆる場面で、男性受けするような身なりをせざるを得ない女性がいる。そういう例が冒頭にいろいろと挙げられた。
スポーツウェア、正装、ハイヒールなどを指摘し、このようなものを身につけなければならない文化を「屈辱的な文化」と表現していた。
『分析フェミニズム基本論文集』における「性的モノ化」に通ずる話だとすぐに理解した。
しかしながら、最後まで読まないとこの本について意見を言えないと感じたので、読み切ったときに全体の感想を書きたい。
ひとつ疑問に思うのは、「自分は男のために服を選んでいるのではなく、自分が美しくなりたいからだ」という女性の意見である。
これについて、フェミニスト側は「それは無意識のレベルにおいて、男性社会の構造に埋め込まれているから主体的な意見とは言い難い」とでもいうのだろうか。
心からファッションを楽しんでいる女性にとって、そのような行為は「屈辱的な文化に併合するものだ」というのは、やや暴論で失礼な物言いではないだろうか。という違和感を感じつつ、少しずつ読み進めた。
・・・
『忘れる読書』
問いを与えてくれる本が良い本だ、ということはいろいろな本で書かれている。
本書もそのスタンスに立っているように感じた。情報を仕入れるための読書ではなく、インスピレーション・創造性・立体性のある読書を落合氏は推奨している。落合氏は乱読、速読、積読など様々な読み方で生産的な読書を行っていることが伝わった。
生産的な読書という表現は適切ではないかもしれない。充実した読書時間を過ごしている、と表現したほうが適切かもしれない。意味は多義的で、ひとくくりにできないところが読書の魅力のひとつでもある。
“(・・・)京都大学前総長でありゴリラ学者の山極壽一さんは「どんなジャンルのことでもいいので独自の問いを立てて、仲間とその問いを共有しながら、正しい答えをみずから見つけようとする。それを意識的にしたほうがいい。決められてた答えを一生懸命に導き出す力にいくら秀でていれも、それだけでは大学に入ったら通用しない」と述べています。” P79
メモ
レヴィ=ストロース「サイエンティストとは正しい答えを与える者ではなく、正しい問いを立てる者だ」
ゴールデンウィークの後半では、なかなか進まない本を読み進めていきたい。
つづく